こんにちは!ユウです。
ファイナンシャルプランナーですが環境計量士でもあります。
原子吸光で水素化物発生装置を使用して分析を行なっていると急に感度が取れなかったり、検量線が引けなかったりすることってありますよね?
今回は、水素化物発生装置で感度が出ない時にの対処法を紹介します。
加熱セルが健全か確認する
加熱セルが白くなっていたり割れていたりすると分析はできません。
また、取り付ける際にランプの光がしっかり通っていないと感度が低くなってしまいます。
見えない傷やヒビがあることもあるので新品の加熱セルがあれば交換して様子を見てください。
アルゴンガスが流れているか確認する
反応瓶で反応させて発生させた気体を原子吸光で測定しているのですがその気体を押し出すためにアルゴンガスを使用しています。
アルゴンガスが流れていないと分析部へ気体を送ることができないため分析ができないか感度が低くなってしまいます。
まずは、ボンベからガスが供給されているかを確認してください。
アルゴンガスが流れているかは、反応瓶につながっているアルゴンガスラインを水に沈めれば気泡が出てきます。
気泡が出ていないとガスラインが詰まっている可能性があります。
詰まっている場合には、水素化物発生装置の中を開いてガスラインのつまりを解消する必要があります。
アルゴンガスラインが詰まった状態で分析すると発生した水素ガスに引火して反応容器内で小さな爆発が起こることがあります。
反応瓶が割れることもあるのですぐに使用を中止してください。
反応容器で試薬が反応しているか確認する
塩酸と水素化ホウ素酸ナトリウムと検液が水素化物発生装置の反応瓶で混合されます。
混合されると反応して気体を発生するため反応瓶の中では気泡が発生しています。
気泡が発生していない場合は、試薬が古いかペリポンプがうまく作動していない可能性があります。
ペリポンプチューブを長い期間交換してないのであれば交換しましょう。
水素化物発生の試薬は、作成してから長い期間保管できないので用事調整をお勧めします。
混合しなくても、蒸発した気体の状態で反応することもあるので使用するまでは密封しておきましょう
反応容器・ラインの汚れがないか確認する
油分の多い検体や有機物の多い検体を分析した後はラインが汚れてしまうため感度が下がります。
これは、汚れることによって水素化物発生が妨害されてしまうからです。
直近で油分が多かったり有機物が多い分析を行なった場合には反応容器の付おき洗浄や、ラインの塩酸洗浄をして汚れを取り除く必要があります。
それでも改善しない場合には、ラインごと交換したり反応容器を交換する必要があります。
まとめ
水素化物発生装置を使用する分析は、反応試薬や検体の特製の影響を受けやすいです。
加熱セルの設置、試薬の調製、機械の健全性など細かいところへ気を配ることでトラブルを防ぐことができます。
以上のことを行なっても改善しない場合にはメーカーへ連絡して修理を行なってください。