こんにちは!ユウです。
私は、環境計量士の濃度関係を保有しています。
環境計量士のお仕事をしていると似た言葉でもまったく違う意味の言葉に出会うことがあります。
例えばリン酸イオンとリン酸態リンです。
同じ言葉のようにも見えますが実際はまったく違う数値となります。
プロといえど知っていても見間違いで間違ってしまうことも・・・
この記事では、初心者向けに簡単にリン酸とリン酸態リンの違いについて解説します。
リン酸態リンとリン酸体リンどちらが正しい?
本題に入る前にリン酸態リンとリン酸体リンという言葉があります。
この2つはともに同じ意味を示します。
ただし、一般にネット上の解説で取り上げられているのはリン酸態リンです。
リン酸体リンで検索すると「もしかしてリン酸態リン?」と表示されますよね。
一見リン酸態リンのほうが正しいのでは?という感覚になりますが実はそうとも限りません。
例えばJIS K 0102ではりん酸体りんと示されています。
JIS上ではりん酸体りんのほうが正しいということです。
結論どちらも正しいので出典や時と場合に合わせて使い分けることが必要となります。
別に、オルトリン酸態リンという言葉がありますがこちらも同じ値となります。
リン酸イオンとリン酸態リンの違いとは?
JIS K 0102ではりん酸体りん=りん酸イオン×0.3261とあります。
リン酸イオンの3分の1がリン酸態リンとなります。
リン酸態リンとは、リン酸イオンになっているリンの濃度を示しています。
つまり、リン酸態リンの濃度はリン酸イオンではなくリンの濃度です。
分析上でも、リン酸イオンを測定して係数の0.3261をかけてリンあたりの濃度に計算しています。
係数の計算は、0.3261≒リン(30.97)/リン酸イオン(95.00)となっています。
全リン、リン酸イオン、リン酸態リンの相関は?
複数のリン項目を分析していると、相関を気にしないといけないことがあります。
例えば全リンよりもリン酸態リン(リン酸イオンになっているリン)が高いと理論的におかしいことになります。
リンの相関は以下のようになります。
リン酸イオン≧リン酸態リン、全リン≧リン酸態リン、3.067*全リン≧リン酸イオン
まとめ
・リン酸態リンは、リン酸イオンになっているリンの濃度
・リン酸体リン=リン酸イオン×0.3261
・リン酸態リンもリン酸体リンも同じ
・リン酸イオン≧リン酸態リン、全リン≧リン酸態リン、3.067*全リン≧リン酸イオン
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